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真夜中のせか中
真夜中のせか中
▲テレビ(ときどき映画たまにお芝居)斜め読み
テレビ(ときどき映画たまにお芝居)斜め読み By 高橋晶

 
「せか中」再放送が、また始まった。月〜水の25:59〜(おそっ)。
何度もいうけど、これほどていねいに作られたドラマは、ここ何年も見たことがないと思う。

第4回のキーワードは「あの世」。
アキとサクが無人島で一夜を明かすとき、アキはもう自分が尋常でない病気だということを薄々わかっていて、後ろを向いたままサクにたずねる。
「あの世って信じる?」。
サクはバリバリ夢見ぃだけど、アキは現実派なので、信じない。
「あの世っていうのは、残された人が願ってつくったもの」。

こんなふうに、毎回毎回、たたみかけるように伏線が敷かれていく。
ほかのアイテムもセリフも、みんなそうだ。
ラストに向けて周到に置かれた布石が、どんなに小さくても後で必ず光を放つようにできている。
たとえば、サクの父親(高橋克美)が、薄毛の頭をブラシでポンポン叩きながら「それって生えるの?」とサクに聞かれて、「失われたものは戻らない。だから、残されたものに頑張ってもらわないとな」と答えるとか。
いやギャグじゃなく。いや、こんときはギャグだけど。

とにかく真っ向勝負なんだ。
これでもかっつうくらいに直球勝負。それが臭くない。
臭さすれすれのところで、バシッと入る。
生きることと死ぬこと。
若さと成熟、血のつながり、生まれること、愛すること。
普遍的な問いをばらまいて、見る者を置き去りにしながら、着実に前へ進んでいく。
いまはまだ二人とも青春真っ只中で、まさかそれがアキの死に向かっているとは思っていないわけだけど。

最初見たときはとにかくわからなくって、いや、お約束だとわかってたんだけど、いくらなんでも着地点が疑わしくて、「どうするつもりだ」という感じだった。
何度も見るうち多少安定して追うことができるようになったけど、それがまた考える要素をかえって増幅させる。
見る側にこれほど投げかけの多いドラマも珍しい。
だからこそ何度でも味わえる。見るたびに新しい発見がある。

登場人物たちは一人残らず各々の実人生を生きていて、互いにかなり濃密に向き合っている。
その分、こっちが受け取る情報量は少ないんだけれど、それがむしろ置き換えを可能にさせる。
誰の想いにも寄り添えるわけです。
役者たちも、演出の強固な意志に応えてるから偉い。残された者の喪失感って、それぞれすごく多様でしょう。
大きさも違うし、深さも違う。
それをドラマは、それぞれのかたちに則して丁寧にすくい上げる。誰かの心の空洞を埋めることで、自己を癒すことができる。
己れの誠実さに驚いて、また救われる。
これは再生と成長の物語だ。

昔はあったのかもしれない。
だからドラマ好きになったはずなんだ。
けど、こっちが未熟だったから、おそらく取り逃がした部分も多くて、気づいたときには肝心のドラマのほうがしょうもない方向へ行っていて、取り返しがつかなくなっている。
このトシで、こんなドラマの見方を初めて知った。
堤さんも、行定さんも、頼むからドラマを見捨てないでほしい。
今クールを見ても悲惨だもの。
ゴールデンは散々でマシな番組は深夜に集中。
おまけにせか中じゃ、ますます寝不足。
あと「プリズンブレイク」も困りますから。
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