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u子の山陰便り 東北へ
u子の山陰便り 東北へ
▲u子の山陰便り


 
「いつかは平泉へ」と日ごろから思っていた。
けれども山陰から東北地方に出かけるのは極めて面倒だ。
一度、東京にでて、新幹線や飛行機に乗らねばならない。
空港からの足はたぶんレンタカーかタクシーだろう。
高速道路の料金が週末どこに行っても1000円になって、関東地方に住んでいたら東北は簡単に行けそうなのにとも思った。
そんな矢先、フェリーで出かけるツアーを見つけた。
ツアーの内容は福井県の敦賀港から秋田まで行き、帰路は新潟港から敦賀まで。
往復船中2泊。地上に1泊する宿はリストから選べる。
このツアーを使えばマイカーで東北を自由に走ることが可能だ。
休日をにらみ、スケジュールをたて申し込んだ。


ところが問題を見つけてしまった。
敦賀の出港時刻が午前10時で9時までに港に来なさいという記述だ。
港についたら、スーーとフェリーにそのまま入れるということはなさそうだ。
国内空港並みに事前到着は1時間前ということだ。逆算すると我が家を午前3時には出発しなければ間に合わない。
「船が出るぞー」「待って」といって乗り遅れたら水の泡になる。そのため前日を敦賀伯にした。

船こそが、等級によって大きな差が生じる。
片道は特等船室が満席で1等、帰りは特等がとれた。
初めての船旅で普段の旅行よりワクワク感があった。
朝10時に出港して翌朝午前5時近くまで船中で時間がたくさんある。
何をしようかな・・・と思ったが、〆切原稿や、PC、本の持ち込みなど一切止めて海など眺めてぼんやりするだけと決めた。

船旅での発見はたくさんあった。
例えば、車輛甲板(車を駐車させている甲板)には出港したら着岸まで行くことができないから車に忘れものをしても、とりにいけない。
船内は映画を見ようとビデオを見ようと自由だが、図書コーナーなどない。
船内レストランのオープン時間は決まっていて思いついた時に食事をすることはできない。
大きなお風呂があって夕日と日本海を眺めながら入浴ができるので気分がいい。
風雨がひどくなければいつでも甲板に出ることができる。
また船首や船腹には大きな窓がついたソファ椅子つきの部屋があり、ここから海を見渡すことができる。

揺れて眠れないのではないかと心配だったが、海も穏やかで問題なかった。
ただ、特等船室は船と同じ方向にベッドが置かれているので自然だが、1等は90度違う。
波が高かったらやっかいだったかもしれない。

朝5時半に秋田港から上陸。
角館、田沢湖とまわって今回の旅の目的地である平泉へ。
3代の栄耀一睡の夢にして・・芭蕉は諸行無常とは言わなかったけれど、人の世に常はないと改めて思う。

戻ってから、なぜ頼朝は平泉中尊寺の金銀財宝を奪い破壊しなかったのだろうか、と思い、調べてみた。
吾妻鏡によれば、平氏によって焼き払われた奈良の東大事の復興を支援していた真っ最中の頼朝にとって、中尊寺の寺僧から懇願され、寺領安堵した経緯があったとわかった。
当時、金色堂は今のように鞘堂の中には入っていなかった(鞘堂:すっぽりと金色堂を覆っている建物。豆を守るような鞘から由来して鞘堂)。
風雨にさらされていた。
もちろん藤原氏の4代の遺骨が眠っている。
浄土思想を知っていたかは不明だが、武士にとって一番大事なのは黄金ではなく、土地=荘園あるいは支配権だから、寺領はいいかなになった、東大寺再建から寺の再建は途方もないことだと知っていたのかも、という気もした。  
理由はどうであれ、壊されずに残った金色堂があったので、はるばるイタリアからマルコポーロが中国までやってきて『東方見聞録』を書いたし、芭蕉も『奥の細道』を著わすことができた。

ついでにu子さんも旅行ができた。

蔵王に宿泊し、藤沢周平の小説の舞台になった鶴岡を経由して戻った。
我が家から車で走行したのは1300キロ。
今度は北海道にいくぞ、と傍らから声が聞こえるけれど船中2泊は勘弁してよ、というのが船旅の感想だ。
掲載者u子
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