全国商工会青年部連合会
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羽石発表
「青年部活動と地域振興・まちづくり」〜人の為、街の為、自分の為〜

『おやつだヨ!全員集合〜!』…これは我々世代のほとんどが 子供の頃 夢中になって見ていた伝説的テレビ番組の名前を文字って付けさせて頂いた 我々青年部が経営する駄菓子屋の名前です。   そこは 昭和レトロの雰囲気漂う いつも笑顔でいっぱいの 駄菓子屋です。
ここに来れば、きっとアナタも子供の頃にタイムスリップできるはずです。

申し遅れました、私は栃木県上三川町商工会青年部からやって参りました羽石寛幸と申します。
どうぞ宜しくお願いします。

我が上三川町は 自動車産業と、農業を中心とした 人口約3万人ほどの ごくごく普通の町であります。
ただ、その人口比率を年齢別で見てみると 若年層の比率が全国平均を遥かに上回る 若々しく活気のある町でもあります。
もっとも近年 その若者と子供達の居場所が無いのも現実で、私自身 子を持つ親になった今、
家の中でゲームばかりしている最近の子供達を見る度に
「こんな幼少期を過ごして どんな大人に成って行くんだろう?
少なくとも 我々が子供の頃は 沢山の友達と日が暮れるまで遊んだよなぁ」
と フッと考えさせられてしまいます。
子供は 出来るだけ多くの人と出逢い、大いに笑い そして、時には喧嘩もしながら『心』を成長させていく。
そんな場所が 私達の子供の頃は 近くの公園や近所の駄菓子屋だったのではないのでしょうか。
そして 我々が経営しております駄菓子屋『おやつだヨ!全員集合〜!』
まさに そこは私達が子供の頃 毎日通い詰めた『昭和の聖地』そのものでありまして、
その当時の風景が そのままそこに復刻しているのであります。

この『おやぜん』… あっ言い忘れていました。
『おやつだよ!全員集合〜!』っていう店舗名は 駄菓子屋の名前にしては チョッと長すぎると思っておりましたら 子供達が勝手に『おやぜん』っと略しはじめてまして 今ではすっかりこの『おやぜん』が 愛称になってしまいました。子供達に愛されている証拠ですネ。
ですので、以降 私も『おやぜん』と省略させていただきます。

でもって この『おやぜん』 運営していく上での 3つのテーマを掲げておりまして。
まずは 子供に「お金の大切さ」を学ばせること。
小さい子供にとっては自分の大切なお小遣いを使って 足し算や引き算をする訳ですから学校で教わる算数より何倍も真剣になるはずですし、
もう少し大きい子になると、限られたお金の中で如何に有効に使うか!金銭感覚を磨く 良い経験だと思いませんか?
 
次に 「安全な社交場」の提供です。
今 安心して子供一人で遊びに行ける場所なんて ほとんどありません。
でも 『おやぜん』はいつ行っても 何人か子供だけで集まって来ています。きっと「そこに行けば必ず誰か友達がいる!」
そんな定番スポットに成りつつあるんですネ。
こんな事もありました。
ある日 孫と一緒に買い物に来ていたお爺ちゃん。店頭に置いてあるベーゴマを手に取ると 見事に廻し始めました。
すると いつの間にか黒山の人だかり。いつしか即席のベーゴマ教室がはじまりました。
また 常連の子が 初めて来た子に進んで商品の説明をしてあげる。そんな光景を度々見掛けます。そして いつの間にか友達になっている。いたって最近の子供達は 恥ずかしがりやで人と交わるのが苦手なイメージがありましたが、ここでは自然にみんながフレンドリーになれる。そんな素晴らしい社交の場が完成し たのです。

そして3つ目は「当たり前のことは当たり前にできる子供」を育てる事です。
ここに来る子はきちんと「挨拶」ができます。
挨拶をしない子がいたら 挨拶が返ってくるまでこちらから大きな声で挨拶を繰り返します。
『おやぜん』の周りには ゴミが落ちていません。ゴミはきちんとゴミ箱に捨てる。
そんな当たり前の事ができないのは 実は意外と大人の方だったりしますよネ。
私達はルールだけでなく、マナーやモラルを子供達に伝えて行きたいです。
本来、教育とは学校だけがするものではないはずです。
社会全体が、大人たち全員が、そして地域のオピニオンリーダーである我々商工会青年部員が、
もっと もっと 子供達の「将来」に関心を持つべきではないのでしょうか?

もっとも そんな大義名分だけが 私達青年部員を突き動かしている訳ではありません。
『おやぜん』は我々の「学びの場」でもあります。
サービス業ではない部員が 接客を学ぶ場所。
未来の経営者が 仕入れや物流、経理を学ぶ場所。
店舗ディスプレイや ポップ。自分の店でも使える商売の仕組みを実際に試してみる格好の場所。
個人差はありますが、各部員が自分なりのメリットを考えて この事業に取り組んでおります。
当然、部員が店番の間は 自分の会社の名札を付けて接客するわけですから、しっかり おのおののアピールの場にもなっています。
そしてもちろん『おやぜん』は、青年部の「自主財源確保」にも大きな役割を果たしています。

こんな良い事尽くしの『おやぜん』ではありますが、はじめから順風満帆だった訳ではありません。
もともと この事業をはじめるきっかけは と申しますと・・・



町役場の隣にあります商工会館。
その敷地内に一昨年四月にオープンいたしました 町の情報発信基地『むかしなつかし館』。
そこで 親会さんから、いつもの一言。 「青年部! 『むかしなつかし館』で何かやってくれ。」
そのあとの役員会議の空気が 非常に重かったのを思い出します。
というのも そのころの青年部はイベントやお祭りのマンネリ化で 正直、部員のテンションはガタ落ち。 一生懸命な部員と そうでない部員との温度差は 開く一方。
ただ「どうせやるなら 自分達が楽しめる自分たちの身の丈に合った事をやろうよ!」と。
すると ある部員が、自分が子供の頃 通っていた、この町最後の駄菓子屋が 最近休みがちなことを思い出し
「あのオバチャンもそろそろ引退かな?」って。するとどこからか「それなら俺たちで駄菓子屋をやろう!」
そっから先はもう学園祭のノリ。さすがはプロ集団!アッという間に自分達がイメージする駄菓子屋が、むかしなつかし館の一角に完成しました。
こうして年間継続事業『おやぜん』はスタートしました。
が、いざ始まってみると やはり出て来る部員はいつも一緒。
もっとも私自身 年齢順で廻って来た委員長の座。正直どう立ち回っていいか分かりませんでした。
ただ幽霊部員の気持ちは 幽霊部員だった自分がよくわかる。なぜ参加出来ないかを自分なりに考えて はじめたのが「おやぜん月一店長」。
各部員が、月に一度以上 夕方五時〜六時 わずか一時間だけではありますが 自分が行ける日を自分で決めて 店番する。
もともと青年部の行事に参加できなかった部員の多くは その行事の長すぎる拘束時間や自分の休みが合わないという理由からですから 年間継続事業ならではの全員参加型にすることにより、参加ゼロだった部員はほとんど居なくなりました。
むしろ 眠っていた人材を掘り起こす事ができたくらいです。
店番をする部員同士も いろんな情報交換が出来る様になりました。異業種どうしが 意見交換をすることによって、互いに刺激しあい企業力もアップしていく。

やはり、その町にある企業に活気がなければ 町全体も元気になっていかない訳ですから、
まずは、自分達の会社が良くなる事が必要不可欠です。
我々の様な観光資源の無い町はまずは 自分達の足元から… そう! その町に住んでいる『人』から活性化させていくべきです!

どうでしょう?この事業ならあなたの町でも出来そうじゃありませんか?
私達は 『おやぜん』の出店希望者を広く募集しております。一緒に頑張ってみませんか?
関連HP
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