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ぜんそく診断の新兵器を導入しました! 吐いた息に含まれる一酸化窒素(NO)の濃度を測定して気道の炎症状態を評価する、新しいぜんそくの診断方法ができました。 炎症の程度が分かれば、それに応じて薬の投与量を増減することも可能なため、治療の効率化にもつながります。 海外で開発された最新鋭の測定機器を導入しました! 他院かかりつけ患者さんの場合、検査だけのご要望も承りますので、遠慮なくお申し付けください。
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ぜんそく診断の新兵器を導入しました!
吐いた息に含まれる一酸化窒素(NO)の濃度を測定して気道の炎症状態を評価する、新しいぜんそくの診断方法ができました。 炎症の程度が分かれば、それに応じて薬の投与量を増減することも可能なため、治療の効率化にもつながります。 海外で開発された最新鋭の測定機器を導入しました! ■ ぜんそくだと濃度が上昇!
気道に炎症が起きると(気道の粘膜を構成する)上皮で誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)というNOを作る酵素が増えます。 そこで、吐いた息のNO濃度を測れば、結果的に炎症の程度が分かる仕組みです。
実は、ぜんそく患者の呼気中で増えるガスはNOだけではありません。 一酸化炭素やエタン、ペンタンの濃度も炎症に伴って上昇しますが、これらは喫煙などが原因で肺機能が低下する慢性閉塞性肺疾患(COPD)でも同じように高くなります。 一方、NOはぜんそくで特異的に上昇するため、COPDと間違わずに診断が可能です。 安定期より発作時の方が高くなるため、治療を強めたり弱めたりする目安としても使えます。 ■ 検査は簡単です。 6秒以上息を吹き込むだけです!
風邪をひいた後、せきだけが治らずに続くケースが多く、患者の約30%は本格的なぜんそくに移行します。 早期に適切な治療を始めれば移行の確率を下げられるため、ほかの慢性的なせきと鑑別できる呼気NO測定への期待は大きく、膨らんでいます。
測定には専用の装置を使いますが、当院ではスウェーデンの会社が開発したNIOX MINO:ナイオックス・マイノという小型の測定機器を購入しました。 大きさは2リットル入りのペットボトルぐらいで、患者が両手で持ち、背面にセットしたマウスピースをくわえ、一定の速さで6秒以上、息を吹き込むだけです。 説明を含め、約2分で全体の検査は終ります。 聞き分けの良い幼児以上なら十分検査が可能でしょう。
保険点数は検査(判断料込み)で240点です。 定額負担の方は費用の増加はありませんが、1割負担の患者さんは240円、3割負担の患者さんは720円の負担増加となります。
平成26年秋 岡空小児科医院 岡空輝夫
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呼気NOの評価方法 呼気NO低値(成人25ppb未満、12歳未満の小児20ppb未満) 気道の好酸球性炎症の存在はありません 喘息症状のある患者さんの場合でも、ステロイドホルモン吸入薬の適応はない 喘息以外の原因を探るべきである
呼気NO中間値(成人25〜50ppb、12歳未満の小児20〜35ppb) 気道の好酸球性炎症の存在はあるが、軽度である 解釈には注意が必要である 吸入ステロイドホルモン剤を開始し、呼気NO値の変化を追うべきである 高値(成人50ppb以上、小児35ppb以上) 明らかな気道の好酸球性炎症の存在あり! 喘息の症状がある患者には、ステロイドホルモン剤の吸入の効果があるはずだ! アレルギーの原因物質を探るべきだ! |
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