岡空小児科医院
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In Pediatrics, less is often better. 『小児科医療においては、何もしないことの方がしばしば良い結果をもたらす。』
もりや小児科医院、金子英哲先生から「間違っている小児外来診療」という文章をいただきました。 私の本音を一刀両断に代弁していただき、永年の胸のつかえがとれました。 当院用に一部改変していますことをご了承下さい。


 平成19年(今年)3月のタミフル騒動を覚えておりますか? 
騒動が起きる前に多くのマスコミは、「発熱しインフルエンザが疑われたら、すぐに(夜間でも休日でも)医療機関を訪れ、検査してもらいましょう。 そしてタミフルを服用しましょう。」と報道しておりました。 これがいきなり手のひらを返したように、「マンションから飛び降りる副作用があるので飲ませてはいけません。 健康な方ならインフルエンザは安静にしていれば自然に治ります。」と報道内容を変えました。

 わたしはこの副作用(が疑われる症状)にタミフルが間接的に作用した可能性は疑っておりますが、直接原因だとは思っておりません。 その理由はタミフル発売されていない、今のようにインフルエンザもはっきり診断できなかった10数年前に高熱で錯乱し、マンションから飛び降りた小学生のケースを経験しているからです。 幸い、下肢の骨折程度で済みました。 さらに、シンメトレル(別の抗インフルエンザ薬)で道路に飛び出したケースもありました。

 タミフルは老人や基礎疾患を持っている方には大変有用な薬ですが、小児の脳炎・脳症への予防効果は確認されておらず、通常の(新型ではない)インフルエンザ感染では健康な方々には必ずしも必要ではありません。 このタミフルの問題は、『敢えて服用しなくてもいいものをわざわざ飲ませて副作用(が疑われる症状)が起きてしまったことです』。 当院では平成17年12月から(それまでは脳炎・脳症を防げるかも知れないとかなり処方しておりました)患者さんに 上記のような副作用(が疑われる症状)のことと、タミフル服用患者さんが夜間に家族に気づかれずに亡くなっていたケースがあったことを説明し、服用するかどうかを選択してもらっております。

 これと同じように勘違いされ過剰に診療行為が行われている外来診療としては、下記があります。
1、インフルエンザに罹ったら、すぐにタミフルを服用しなければならない(前述)。
2、鼻水・咳がでたら中耳炎や副鼻腔炎(蓄膿症)になるので予防的に抗生剤を服用した方がいい。
3、発熱したら一刻も早く抗生剤を服用した方がいい。
4、咳が出始めたら「咳止め!シール(テープ)」を貼った方がいい。
5、吐き出したらすぐに吐き気止めのナウゼリン坐剤を挿入した方がいい。
6、下痢は細菌感染によることが多いので抗生剤(ホスミシン等)を服用した方がいい。
7、薬で無理矢理に下痢を止めないと脱水になってしまう。
8、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎などは軽症でも抗生剤を服用しなければ治らない。
9、肺炎は必ず入院しなければならない。
10、風邪には点滴がよく効く。

 もりや小児科医院の診療方針は「当院の診療方針」にアクセスすると理解してもらえると思います。 発熱数時間後に受診された子どもに原因もわからずに抗生剤を処方したりしません。 吐いてもいない子どもはもちろん、吐いている子どもに吐き気止め坐薬を安易に処方しません。 薬はすべて有害となりうる可能性がありますので、その薬がそれなりに必要と判断された時にしか処方しません。 我が子を診るように慎重な経過観察(wait and see approach)が大切という診療スタイルをとっております。

 小児科開業医の役割は悪い方向に転びそうな子ども達をピックアップし早めに方向修正してあげること、さらに次世代の子育てにつなぐための親へのアドバイスであって、決して薬をばら撒くことではありません。

 最後に有名な小児科(Pediatrics)の格言を記載しておきます。
    In Pediatrics, less is often better.
  We need to work to change the perception of parents about the limitations of modern medicine, so that they realize that “doing noting” is often better than “doing something” for there children.
         James A. Taylar, MD  Child Health Insutitute

意訳
 『小児科医療においては、何もしないことの方がしばしば良い結果をもたらす。』
 私たち小児科医は、近代医療の限界に関して両親の認識を変えるために努力する必要がある。
すなわち、患者である子どもたちにとって「(親のために)何かをする」より「(子どものために、あえて)何もしない」方がしばしば良い結果をもたらす、ということを。
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